手術の朝がやってきました。
怖くなかったと言えば嘘になります。
でも、入院当日にはもう、ある程度の覚悟は決まっていました。
ここまで来たら、あとは受けるしかない。
そんな気持ちでした。
入院当日
入院は、ひとりで病院に向かいました。
キャリーケースを引いて、ひとりで。
今回は3泊4日の予定だったので、少し贅沢に個室にしました。
病室に入ったとき、これから数日間ここで過ごすんだと思うと、少し不思議な気持ちになりました。
実は私は、枕が変わると眠れないタイプです。
そのため、自分の枕を持参しました。
キャリーケースの中に枕。
我ながら、なかなかの荷物です。
家でお風呂に入ってから入院したのですが、いまだに正解がわからないことがあります。
それは、どのタイミングでパジャマに着替えるのか問題です。
病院に着いてすぐなのか。
寝る前なのか。
それとも、病室に入ったらもう着替えていいのか。
いまだに正解がわかりません。
手術室へ
手術前に、浣腸をすると言われました。
でも、緊張でもうすでにお腹が痛かった私は、思わず駄々をこねました。
「浣腸、痛くないですか?」
我ながら、手術を前にして何を心配しているんだと思います。
でも、そのときの私はそれくらい必死でした。
点滴のルートをとり、弾性ストッキングを履き、術衣に着替えました。
いざ、手術室へ。
手術室に入ると、スタッフの方たちが声をかけてくれました。
手術台に移るときも、私がきつくないように、いろいろ考えながら声をかけてくれていたのを覚えています。
緊張している私を、少しでも安心させようとしてくれていたのだと思います。
手術室というと、もっと怖くて冷たい場所を想像していました。
でも実際は、スタッフの方たちが和やかな雰囲気を作ってくれていました。
そのおかげで、少しだけ気持ちが落ち着きました。
その後の記憶はありません。
全身麻酔というのは不思議なもので、気がついたときには手術は終わっていました。
目が覚めたとき
目が覚めると、意識はしっかりしていました。
先生が少し驚いた様子で、そのままストレッチャーの上で手術の説明を受けました。
膀胱に尿がパンパンに溜まっているような、強い痛みがありました。
その痛みの中で、先生の言葉を聞きました。
「腫瘍は、あまり深くはなかったです」
その言葉に、少しだけほっとしました。
また、尿管にステントが入っているとのことでした。
私の腫瘍は尿管の近くにあったため、狭窄のおそれがあったからだそうです。
病室に戻って
尿道カテーテルを入れたまま、病室に戻りました。
足にはフットポンプ。
顔には酸素マスク。
胸には心電図モニター。
いろんなものが、体につながれていました。
病室に戻ってから、急に寒気がして、ブルブルガタガタと震えが止まりませんでした。
後から、手術室が寒かったことや、術衣だけだったことも関係していると説明を受けました。
あとは、血圧がとても低かったことも関係していたのかもしれません。
その後も、術後の痛みやカテーテルの不快感がつらく、痛み止めをもらいました。
術後は痛みが強く、何度か坐薬を入れてもらいました。
というか、こんなに痛いなんて先生から聞いてないーーーーーーー!
心の中では、ずっとそう思っていました。
それでも朝から絶食だったので、夕ご飯を食べられたときは少しほっとしました。
痛みはある。
カテーテルの不快感もある。
でも、ご飯が食べられるというだけで、少しだけ日常に戻れたような気がしました。
手術は終わった。
これで、がんの進行具合やステージがわかるんだ。
ぼんやりと、そんなことを考えていました。


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